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「アマチュアらしく!」の巻

 アマチュアとして、どのようにやっていけばより良いのか、ちょっと先のことを見ながら、そんなことを最近はよく考えます。

 人はそれぞれ違う考え方を持っており、バンドはそれらの集団です。個々の考えは尊重するけど、それぞれを自由にさせると音楽にならないから、まとめ役たるリーダー級の人は大変だね、いつもありがとうございます。バンド内の雰囲気にしても、リーダーさんはいろいろと影響・貢献しているなあと思います。

 例えば、団長たる僕は「練習を大切にする」という方針を持っています。それは、バンドと関わって過ごす時間のうち、圧倒的に練習時間が多いから、それが充実すればバンド生活自体が充実したものになると思ったからです。

 しかし、この「練習」に対する気持ちも、人それぞれではないかと思います。それは、これまで過ごしてきた環境・腕前・センスなどがそれぞれ違うため、当然考え方もいろいろになりますよね。

 例えば(ばかりでスミマセン)、日ごろの練習には大して参加しないが、演奏会の2-3週間前になるとようやく出現するというパターンがあります。助っ人でなく、いわゆる正規メンバーであれば、僕は、ウチのバンドはそんなのが通用するバンドにはしたくないと思っています。もちろん、事情をしっかり説明し、他のメンバーも納得しているようであれば別ですし、全然構わんよというバンドももちろん多くあると思います。

 確かに、ある程度技術があり楽譜を吹ければ、2-3週間前の参加で問題がないようにも思われます。しかし、楽譜が吹け、合奏技術がある程度あれば、練習(合奏)に参加しなくても問題ないのでしょうか?プロフェッショナルならそうなんでしょう。しかし、我々アマチュアの場合、単なる合奏技術を高めるためだけの練習(合奏)ではないように思えてならないのです。

 その根底にあるものは、ズバリ「信頼関係」だと僕は思います。本番の2週間前から来る上手な奏者と、それほど上手くはないが勤勉熱心に練習に参加する人がいたとします。僕(団長)から言えば、どちらも必要なメンバーですが、奏者同士が互いに納得し合い、協調して演奏会を終えられるかが問題になる気がするのです。

 例えば、上手い方は「なんだ、こんなに練習してるのにこんなこともできないのか」と思ったり、上手くない方は「いきなり来て勝手に吹きやがって」と内心思っていると大変なのです。こんな気持ちのままでは、いい演奏はできませんよね。上手い人同士でも、良い演奏になるとは限らないのではないでしょうか。例えばこの場合では、あまり来ない人が、キチンと練習をやってる人にある程度合わせて、謙虚な態度で臨むのがアマ社会人の基本的な姿勢だと思います。つまり僕が言いたいのは、「上手い」を探求するだけではない要素がアマチュアの中にあるのでは?ということです。もちろん、「上手い」にこだわるアマのバンドもあるかもしれませんが、忙しい社会人が多い現代では、そんなアマチュアバンドは様々な面で苦労すると思われます。

 しかし、指揮者や奏者の全員は、やはりいい演奏を目指したいでしょうから、そんな簡単に片付けられる問題でもありません。人間関係も、いろんな要素がからんで繊細で微妙なのです。いい演奏を目指すと、やはり上手い人重視になることになりますから、奏者間のコミュニケーションが上手くとれないままだったら、上手くない人のモチベーションが下がってしまうおそれもあります。バンド内が円満でバランスよく、気持ちが一緒に演奏会に向かう雰囲気でなければ(僕は「温度」という言葉をよく使います。一部の人だけアツかったり冷めてたりしてもあまりよくない)、こうして問題が簡単に起こってしまいます。これはほんの一例です。

 日本では、吹奏楽のバンドがほとんどであり、これに所属する人は、1回はコンクールに対して何かしらひと悶着してきていると思います。だから、最近は僕らみたいフロンティア的なのや、それほどコンクールにこだわらないアンサンブル団体が増えているのかもしれません。積極的にコンクールに参加しない団体もあるかもしれません。それはそれでレベルの維持に苦労するかもしれませんね。コンテストも全てに対するレベルアップのために必要と思いますが、一般社会人の方々はそういうのばかりではないと思いますので、もっとフェスティバル的なものの充実があれば面白いんでないかな・・と思ったりもします。そのうち日本のブラスバンドもコンテストができる?でしょうが、その時はみんなで大考慮するんやろうなあ。バンドがたくさんありますから、どこかに所属しようと思うときは、そのバンドの主旨をよく確かめて入ったらいいと思いますよ。

 で、話に戻りますが、結局は、一緒に定期的に練習に参加していければ、概ね仲良くやっていけるのではないかと思って、「練習大事」の結論に達しています。あとはリーダー役の力量、役割分担の上手さなど工夫の必要はありますが、基本的にはこれだけでイケルのではと思います。「キチンと人が集まり、同じ合奏を過ごす(同じ研鑚を積む)こと。そのうえで信頼関係を築くこと(少しずつ)」が重要と思っております!心の根底で手をつないでいられれば、多少考え方が違っても、安定していい演奏ができると思います。

 ただ、逆に、練習に来れない人に対するプレッシャーを与えないようにしたいと思っています。やはり生活面(特に家族や仕事など)は最重要と思いますし、練習に来れない日は必ず誰にでも日常的にあることです。長くこれない時期もあるかもしれません。やはり、そんな時にも、連絡だけは交わして気持ちは共有しておきたいと思うし、リーダー・メンバー問わず心を通じ合う努力(そんなに大それた意味ではない。ちょっとしたこと)をすることは大切なことと思います。人間関係で仲良くやっていくには、こういうささいな(逆に軽視されがちな点でもある)ことこそ大切だと思います。

 そして、我々はこういう気持ちでやっているんやってことを、なるべく全員で共有することができれば、バンドとして素晴らしいものがあると思います。最初はパシッとはこないと思いますが、「我々らしい(ファミリーな、と僕は言いますが)演奏」ができたら最高やと思います!実際、伝統のある管弦楽団なんかにはそういった素晴らしいところがあるように思います(山中の楽団とか参考になりました、感謝!)。

 そして、常に上を向いて歩みたいと思います。一気に頑張っちゃうと、それはそれで冷めやすいことになると思います。改革的なことにしても、一気にするのは危険な面があると思います。何にしても、ちょっとずつ、継続的にやるのがグッドやと実感してます。

 アマチュアは演奏自体の向上のみならず、歩調を揃えることや、生涯学習的に楽しみとして長く続けていく工夫、また反面、感情を入れすぎないで仕事的にすること、言いたくないけど厳しく言う必要のある場面、完全にプロ並にトレーニングしたらいいこと・・・といろんな要素があり、みんなで話し合って(納得して)見極めをし、メリハリをつけてやるとサッパリとした活動ができるのかなあと思います(ことはそんなに簡単ではないんですが)。考え方にしても、「これはこうじゃないとダメ」とか、「言われればやるが自発的に工夫はしない」みたいな態度では周囲との協調に苦労すると思うので、そういう人は個人的に自覚し、少しずつ柔らかい方向に改善するといいと思います。そして、話をし合える仲間をみつけては、くだらん話を含めいろんな話をし、少しずつ輪を広げていけば、自然とアマチュア精神を理解しながら活動を楽しめることと思います。

 ラフィネは、メンバー一人ひとりの理解があるので、今はいい練習ができていると思います。この調子で行けば今後も大丈夫かな・・・と思うんですが、生ものですので常に不安はあります。僕もだいぶんフットワーク良くなってきたんやけどマダマダです。まあ、ぶっちゃけ、楽しく楽器が吹ければそれでいいんですよ。そのためのちょっとした心がけです。みなさん、今後ともヨロシクたのんます。

 楽器を吹く楽しさを知っている、多くの休部中のかたへ、社会人になっても、自分の楽めるペースで、ぜひ楽器を続けてほしいと思います。音楽が生活の中にあるのはなかなかいいよ!

(05/2/9)

Last modified:2009/06/01 01:11:53
Keyword(s):
References:[団長コラム]