「俺と時間」の巻

　俺もさあ、仕事には否定的なところがあって、日中の明るくて動きやすいTimeにこのようなつまらん時間の使い方をして人生もったいねえ〜、立派な若者のこの1日の10時間くらいは何なんだよう、ってよく思うのである。

　俺はかなりある程度の金があれば、今すぐ農夫になって、工夫しながら労働したりして時間を過ごし、誰にも文句を言われずに過ごしていきたいんだ。バンドもできるし家族とだって一緒にいられる。俺的には超健全。ひと昔前な感じ？現代はやっぱストレスたまるんだね。たぶん社会には何の貢献もできんけど。

　でも世間は甘いようで甘くなく、お金を稼いで「生活をしていく」ことは簡単ではないんだよね。ってウチの婆ちゃんから学んだ。だから日々頑張って労働して、まあ少しでも上流を目指し、なんとかやっていけてるのかと思っている。頑張ることは耐えることも多分に含むのか。

　それから、本当の自由で楽しいことというのは束縛や不自由さから生まれるのかもしれない、という哲学的要素も。束縛や不自由さから楽しみや解放を見つけだしている、ということだ！仕事もなにもしなくて良い状況になったら、案外、自由の密度は薄くなるのかもしれん。その人によるか。アンケートとってみたい。いや、仕事もなにもしないと言っているわけではないよ、俺。

　俺は公務員になってしまったけど、休みと給料が保証されているという以外はなにも無く、なんでもやれる自由さは特に無いし、メガヒットによる大躍進や大富豪になる可能性も無い。しかし休みがあって、バンド活動は順調にできるし生活もなんとかできる。最初の給料は激安だが少しずつは給料も上がってはいく。辞めるなら安いうちの今なんだな、俺。

　俺は商売屋の出身だけに、本来は独立気質（公務員みたいな典型的な雇われが性に合わない）みたいなのがあるのかもしれん。arもそうか？ということで、毎日のように修行しに出ようかとか転職について考えるが、この時代、独立が甘くないことも理解しているつもりだし、今はこの甘くない世間に反抗できずにいる感じ。怖くて。長男だし家を守っていきたい気持ちと責任もあるし。今は虎視眈々とネタを温め、機会をうかがっているところである。

　大学生や社会人になりたて、フリーターや独身、という人は本当にいろいろできるし楽しいと思う。怖いものがあんまない。あらゆる意味で身軽だ。ただし、実績も経験もないから、実力やセンスがないとツライところはある。好きなことに対して興味を持ち、精一杯努力して打ち込めれば楽しい。その人はその楽しさを精一杯楽しむべし。

　俺はいくら大人になろうと肩書きがつこうと、その最初の若い気持ちで自分に素直に行動できればいいと思う。高貴な社長だって好きなカツカレーをチャンカレでジャンクに食ってて素晴らしいジャナイ！それ俺か（笑）。たぶん俺、給料の上がったいちばんオイシイところで仕事をやめて商売とか始めてるかもしれん。アホやけど損やけど、俺の心は充実する気がする。「やっとここまで辿り着いたぞ」的な充実感が。それもまた人生。不正解はない。言うほど簡単でもないことだね。

　だからかはわからんけど、仕事から離れた、アマチュアの余暇活動はとても良いことだと気づく。プロではだめだ、アマチュアの素晴らしさをみんな知るべき。なんの活動だっていいんだけど、楽器が吹ける人はどっかの楽団に入るといいと思う。素晴らしい特技だ。そして一生懸命その活動をすれば少なくともとりあえずは楽しいと思う。人間関係があって、演奏面でもその他にも気をつかわんなんバンドはダメだ。のめり込めん。信頼関係は必要だけどね。その時間だけは意識が吹っ飛ぶような現実から離れた時間でなくては。

　ラフィネはいいチームでいい仲間だねえ。週に1回だけだが、その数時間は一生懸命になって楽器に没頭できる。演奏以外はなんも気を使わん。余暇はガッとアツくなったほうが、普段の仕事が頑張れるかもしれんね。メリハリって大事かも。みんなオッサンやオバチャンになってもバンドは続けてて欲しいよ。大歓迎よ。

　ということで、楽器を吹こう！通うのに1時間近くかかってもその価値はきっとある。頑張って遠くから楽器吹きにきてる人、今ではラフィネにもたーくさん。素晴らしいねえ。

　で、時間をどう使っていくかが重要なのではないだろうか。ダラダラとバイト→ゲーセン→寝るを繰り返すのも、仕事と趣味と家族を両立させて頑張っていくのも同じ１年。何かをするために何かが犠牲になることもあるし、決断もまた大事。

　演奏会では、たった2時間のために、コンテストだとせいぜい20分くらいのために、何時間も何ヶ月もかけて練習をする。練習の間はひどいけど、本番でその力を達成できたときの快感といったら何にもかえられない！それは普段からの練習のおかげであることま間違いない。地道な努力は無駄ではなく必ず何か実ると思う。だから俺は演奏会前だけ合奏に出てくるのが嫌なんだ！もっと共感しようぜ。普段からのコツコツさもまた大事なんだなと思うのでありました。

(06/2/25)