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ラフィネブラスバンド - 演奏中はしゃべんなっつーの(怒)の巻き(後編) Diff

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  ささやかながら、今回の我々の演奏会には”会場係”なるものをつけようかなあと思っています。別に、一言もしゃべらせないようにとか、厳しく目を光らせてしっかり取り締まりたいというわけではありませんで、聴きにきてくれている人へ、気分良く、公平に聴いてもらいたいという一心からのことです。そのくらいの気配りを主催者側で行うのは当然かもしれないなと思いました。そういった気配りがある演奏会は結構見かけていますしね(防止策としての意味が強いのかどうかはわかりませんが)。

 僕と同じように聴き手のマナーの悪さに嫌気がさしている人は他にも結構いるのではないでしょうか。騒がしげな現場への敬遠がある人もすでにいるかもしれません。しかしながら、いい演奏を聴く醍醐味はやはり”その場で聴く”というところにあるのもまた事実です。CDで上手い演奏ばかり聴いていては、かえって耳がなまってしまうでしょう。その曲の雰囲気、臨場感、緊張感、高揚感、奏者の息遣い、表現されている像、不思議な感じ・・・を肌で感じ取って、自分なりにいろいろと思ったり印象を感じ、それをまた自分の明日からのエネルギーともしていくのではないでしょうか。我々だって下手なりにも一般のバンドであるからには、自己満足ばかりで終わるのではなく、発表の場で他の人に聴いてもらったり、共感してもらったり、多くの人と良き瞬間を楽しみ合いたいですよね。

 そのために技術を磨いたりして満足感を高めていくんだし(我々一般人の実際は”現状維持”で一杯ですが)、また、同業者の刺激となったりとか、伸び盛りの中高生のあこがれとしても、いい演奏を精一杯していきたいし、そのうえそれを良い環境で実現させることができれば、音楽家としてこの上ない満足感を得て演奏会を後にできるのではないかと思います。

 演奏に興味が無くなると、おしゃべりとか別なことに走ってしまい、騒がしくなる人も不本意ながらいます。しかし、そんな人でも、ものすごく上手い演奏とか、興味深い演奏の場合は静かになるのも事実!もし自分がそういう状態になったら、本当に舞台に集中しているのがわかりますよね、時間が短く感じます。この先どんな演奏を聴かせてくれるのか期待し、純粋に”聴きたい”気持ちになるんでしょうね。もし、それでその期待に応える(もしくは期待を上回る)演奏ができればこんなに良い演奏会はないのではないでしょうか!盛り上がりは必至!外人ならエンディング音の途中から狂喜乱舞間違いなしです。これは1つの理想形で基本にして極意!ではありませんか!現に、コンテストでも上のほうの大会とかになれば静かにしっかり聴く態勢や雰囲気になっているような気もするし、やっぱりみんなはレベルの高いもの(音楽のみならず)には関心が高いんだなあと思わされてしまいます。単純ですがこれが最高に求められている(欲している)ものなのです。

 こう思ってみれば、やっぱり、どんなに下手でも(失礼!)、興味の無い演奏でも、良い演奏を求めているという前提であれば一言もしゃべらないのは聴き手にとって最も基本的で重要なマナーであり、皆々改めてそう思うべきです。中高生のマナーが悪いのは指導者の程度や志の低さであるともいえましょう(中高生のようなヒヨッコはそんな分別がついてない可能性大なので)。聴き手の音楽に対する謙虚な姿勢とわきまえた分別のある態度は、演奏側になっても、よいものを創りだす一面を表しているともいえるのではないでしょうか!これが常識になるだけでも、レベルアップは確実だ!

 余談ですがもうひとつ、実際、地区大会ではレベルの低い演奏が多いのもまた事実と思いました。確かに聴いてて嫌になることもよくあります。また、”その程度”と周囲の人が思っているのも、演奏レベルとともに”演奏会レベル”も落としている要因であり、悪の根源の1つと思います。特に若い中高生などは、教育的背景や指導者の力量もあってそう簡単なことでないことは重々分かっていますが、頑張って底辺レベルをアップしてほしいなあと思います。連盟の人とかもそのへんを頑張ってください。良い演奏を聴くときに集中できるということは、みんなはレベルの高い音楽を欲している証!ですから、良い演奏をすることに熱中できる環境にあれば、おのずと”演奏会レベル”も高くなるのではないでしょうか!良い環境作りは我々一般バンド人や大人の役割なのかもしれませんよ!

 音楽は気軽に入り込めて、好きになれるものに違いありません。が、そう簡単にすいすい上手くなるものでもないし、レベルアップは単なる技術の上達だけではないことは上級レベルになってくればなるほど痛感するところです。こういった困難があるからこそ上手くなったときの快感がえもいえぬものになるのは言わずもがな!上達し、楽しむためには比較的自分のやりたいようにやっていくだけでは限界があるものだし、自分以外の環境にも目や心を開いていく必要があるようです。このへんを考慮すれば、わりと高度で、文化的、教養的な一面をもっている趣味であるとも思えるのです。だからこそ自分や他の人の音楽環境を大切にする心がほしいと願うものです!

 最後に、これらの思いはよくよく考えた理由であって、自分が舞台の音楽を集中して聴けない、またそれが単なるおしゃべりによるものだったらやはり瞬間的に怒ってしまいます。これは、車を乗るなら日本では左側、のようにマナー以前の”常識”ということです(平気で右側通行している車がいたら皆さん怒るでしょう)。そんな現場に居くわしたら、マナーの悪いのはダメだと瞬間的に思ってなんとか改善しようと思うくらいが音楽人としての常識となればいいと思う。皆さんにも再び考えてもらって、志高い良い演奏環境を作っていけたらいいなあと心から思うのであった。時期はずれになってスマン。