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ラフィネブラスバンド - 勝負は面白い(上)の巻 Diff

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 みなさん、W杯を堪能してますか!ちょっと前までのサッカーファンだった自分を思い出して、僕はとても楽しんでいます。それにしても最近のサッカーはちょっと前までとは随分変わったと思いました、すごく戦術的で各チームの特色が大いに出ていると思います。というか前の自分が何も分かっていなかったのか。とにかく、とても楽な無責任な傍観者としてとても楽しんでいる模様です。

 それからもう一つ、”勝負として”の観点から観ているのが面白い。僕は結構、勝負事が好きなんですよ、知ってる人は当然と思うでしょうね(笑)。人によって様々に感じる処ですが、僕的に言うところの勝負事の面 白さは、勝負が”生きている”ことにあると思うんです。状況に応じて臨機応変に変わっていくということ。例えば、勝負では”勝つ”ことが最重要目的ですが、予選リーグなどでは引き分けでも勝ちに等しい引き分けもあれば、3点差以上の勝ちでないと勝ちとはいえない状況もあります。自分達の置かれている状態によって戦術も微妙に変えていく必要があるし、選手もそれに対応できなければいけないし、また、とっさにでもそれができるようなチームや選手は、底力があって強いと言えるような気がします。

 トーナメントになれば、負ければ終わりですから、先制されてしまえばなんとか点を取って追いつこうと、攻め重視の作戦に切り替わってまた面 白くなります。攻め一辺倒になりすぎて守りとのバランスが崩れてしまい、大敗することもあることです。また、追いついてしまえば、その攻めの勢いであっという間に勝ち越してしまうこともあり、エキサイティングな瞬間の連続となり目が離せません。試合の真っ最中でも頭の切り替えが必要とされることもよくあることです。

 今回は、自分も少し期待していた優勝候補チームがいくつも早々に敗退してしまいました。しかし、これもまた勝負の醍醐味であり、つまり、明らかに強いチームでも必ずしも勝てるわけではないということが分かります。もちろん、互いに力が出し切れれば強いほうが勝つんですが(それは当然か)、弱いチームにも勝つチャンスが平等にあるということは勝負の基本。心に留めておきたいことは、様々な要素によって完全には力を発揮できないまま進行していくのが本番であり、サッカーのみならずいろんな一発もののジャンルにおいて起こることなのです。一発勝負であることが面 白さの要素の根っこの部分で、勝負はこうあるべきと思っております。

 どのジャンルも同様ですが、いままで強いといわれていた選手やチームも、負ければそのスタイルでは通 用しないことを悟り、さらにレベルアップと戦略の再構築を重ねてまた強くなるわけで、こうしてどんどん改良を続けて、またさらに次元の高い勝負を見せてもらいたいと思います。できれば、個人的な楽しみとして、下級階層のチームのレベル底上げに成功し、全く新しいものやいろんなスタイルのを見せてほしいです、また4年後を楽しみにしています(無責任)

 勝ったり負けたりして、外野でいろいろ言い合うのも外野選手としては楽しみですよね。本当にすごいプレーというのは、素人にもそれとわかるもので、経験者であれば、その”凄さ”がわかる分鳥肌モノで、そんなのをを身近な人とワイワイ話すのも楽しさのひとつ。しかし、批判が過ぎるのはいけないことです。というのは、やはり、実際やってない客観的な立場から勝手に見て言ってるだけだからです。”もっとーーーな風にしろよ”とか言う気持ちはなんとなくわかりますが、”じゃあお前がやってみろよ!”といわれてもできるものではありませぬ 。できる人は、することの難しさがわかっているから、批判じみたことはあまり言わないですよね、まあちょっとダサいのもあるが。だいたい、国の中でほぼトッププレイヤーの集団に対してそんなことは言えないでしょう(実力的に)。い やいや、どんなものでも、本番に向かうために誰しもが精一杯の仕上げをしてきているわけだし、第三者には微妙にわからない作戦を立てて臨んでいるわけで、リラックスした気楽な立場でものを言ったり考えるのとは違うわけなんすよ

 そうそう、作戦といえば、スタイルや戦法にとやかく言ってもダメなところはある。たとえば、個人テクニックに優れたチームは、チームがちぐはぐな時でも1人の個人テクニックで状況をひっくり返すことも出来るし、負けてしまえばテクニックに頼りすぎとか批判されるのは明白。しかし、それはそこの魅力でもあり特色であって、戦略的には弱点でもあるのです。そのスタイル自体を批判しすぎることは”愚”のように思えるんです、負ければ本人が気づくっしょ、あーこれじゃダメなのかと。それくらいなら、気に入ったスタイルの軍団を応援したほうがよっぽど楽しいよ。競馬でも、追込み一辺倒の馬が人気になって負ければ、当然追い込みの戦法のために負けたということで非難ゴーゴーは明白、どんな展開でも絶対逃げる馬とかね。”あのペースであの位 置はダメだろっ!”とか”ありゃ絶対バテて沈むわ”とか、まあ自分も言うんですが・・。いいじゃないですか。それはすごく余計なお世話であり、実際のプレイヤーが最も力が発揮できるであろう戦法をとった結果 なんで、観客側はそこまでふまえて楽しめなければだめなんです。でもそれは、ものすごくハマッた時、感動的な強さをみせる結果 となりますから最高です。すっごい末脚炸裂とか、大逃げ大成功とか、大拍手ものです。ほんとうに気持ちがいい!格下のチームがとにかく攻めて1点もぎ取った瞬間とか、いいね。その後2点取られたりするんだけど(笑)まあ、それはまた別 だから、それもまたいい。勝負にあっては、自分や自分たちが築いてきたやり方やポリシー、持ち味を全て発揮してほしいし、それらがぶつかり合ってほしいと思います。それは期待を込めて言いたい。観客に見よく、負けたほうがスッキ リ負けられるような勝負がいいね。そんな単純にはいかんね、無理か(笑)。

 キンチョーしたり雰囲気に飲まれたりすると、すっごい普通で平凡になって持ち味どころではなくなってしまうことがある。意外と多くそんな状況も見かけるので少々気の毒になってしまうことも。隣のプレイヤーがそんなだったり、自分がそんなだったり(笑)。精神的なことになるんですけど、やはり本番の舞台上で力を発揮できる精神力がいかにあるかは大事。その時によって状況がいろいろ変わるのでどんな時でもいつもの自分でいられたいと現役選手としては思う。力強い要素で今回、日本や韓国の、いわゆる”ホーム”力がものすごく大きいと感じました。相手に与えられるプレッシャーとホーム側の選手の気力の充実がすごい!W杯はホーム国の優勝が多い大会(だったような)というのもうなずける。最後のほうは(ベスト4以上とか)、みんな疲れているもんね。異国で何週間も試合のため滞在してるのを考えれば、見えない疲れも察することができるでしょう。そういうときは、技術面 だけでない要素が肝心なときに自分達を支えてくれるんですよ。現実的なところで、音楽で言ってこんなんどうでしょう、演奏旅行等をしたとき、1ヶ月くらい遠い所へ行っていれば、最初と最後の演奏ではやはり差があるような予感がしませんか。そんな予想下では、遠い所から出発して、最後に地元に来るようにすれば、だんだん地元に近づいてくるということで、疲れは溜まってくるが気持ちは高まってくる。すれば、疲れを感じさせない充実した演奏が最後までできそう、という計画が立てられそうだ。そんなことは自分には無縁だって(笑)。

(02/06/28)